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計画と結果報告

多角的教育能力向上プログラム
能力養成プログラムは,学部生から実務家まで多様なバックグラウンドを持つ人々への教育が可能な多角的教育能力の高い研究者の養成を目指したものです。

TA業務の拡充とLFの導入

具体的な実施施策は次の三段階を考えました。第一段階として,前期課程の2年目に学部講義のTAとして授業の補助業務を行い,第二段階としては,ラーニング・ファシリテーター(LF)として学部及び前期課程の講義の質疑応答を担当したり,クラス討論の指導を行ったりすることによって教育能力を高め,第三段階では,実務家向けの教育能力を養成するために,MBA演習・講義などの教育機会を設けました。

TA(Teaching Assistant)は,教員が行う教育を補助する仕事です。TAを担当することで,授業設計,教員の授業の進め方,教育方法について実地に学ぶことができます。例えば,受講者が取り組む自習課題について,学生が提出した課題を読み,教員が作成した正解例に照らして評価し,コメント等を書いて返却する仕事は,TAの仕事の典型例です。その仕事を通じて,受講生の達成度を評価する適切な方法を知るとともに,課題における受講生のつまずきを直に見ることで,受講生の授業理解度を高めるためにどのような課題設計が有効かを学ぶことができます。

LF(Learning Facilitator)は,それを担当する博士課程院生自身が,補助的教育を行う仕事です。自ら実際に学生を教えることによって,教育の実習を行います。例えば,経営学研究科の授業で行う「アフターセッション」は,LFの仕事の典型ですが,「アフターセッション」には,様々な目的と形式があります。例えば,受講学生が提出した課題レポートを読み,教員が作成した正解例に照らして評価し,コメント等を書いて返却する仕事はTAの仕事であるのに対し,返却した課題レポートを受け取った受講学生に対し,授業で課された課題の正解例を解説する課外授業はLFの仕事の典型例です。課題の解説は,教員の授業に対して補助的ではあるものの,それ自体1つの授業となります。LFは,授業担当教員と同じレベルで課題の内容,課題の正解例,課題の教育意図を理解した上で,自ら授業を行い,出席学生からの質問にもその場で答えなければならず,その仕事を通じて,学生を教育することを実習することができます。

図表10は,これまで過去5年間のTA(LFを含む)の人数です。本プログラムは平成19年度より開始されましたが,それまでのTA数に比べて,総数が増加しています。さらには,多角的な教育能力の養成,という状況を反映して,学部TAだけではなく,大学院の社会人コースや一般院生向けの講義および演習のTAも増加しています。なお,学部TA数が21年度に減少したのは,講義資料のWEB上での配布システムが当該年度より本格的に整備・運用されはじめたため,業務量が減少したことによるものと考えられます。

図表10 TAの人数の変化

図表11 TAおよびLFの採用者数

教材作成支援

本プログラムでは,教員が院生,若手研究者と共同で教材・講義用の事例などを開発する取り組みを行いました。この目的は,効果的な教材を開発することはもちろん,教材開発のプロセスに院生や若手研究者を巻き込むことによって,「教える」,「伝える」という視点を醸成することにあります。のべ10のプロジェクトが計画書の審査を経て採用されました。それぞれのプロジェクトの項目は図表12の通りです。

図表12 教育力養成に関連した経済的支援一覧



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